2016年11月に、周産期部門の1つとして20病棟はオープンしました。病棟は8床で、全部屋個室となっています。病棟内にはLDR・陣痛室・産科専用の手術室があり、病棟横に産科外来が併設されています。
1.20病棟について
20病棟は産科病棟です。20病棟で出産される方の約半数は、赤ちゃんに治療が必要な妊産婦さんです。妊娠中からさまざまな思いを抱えて受診されているため、外来通院中より各専門分野の職種と連携しながら、ご家族を含めた支援を行っています。
20病棟と産科外来は隣接しており、赤ちゃんが誕生する前から分娩、そして産後まで継続的に、妊産褥婦(にんさんじょくふ)(*)さんとそのご家族へ病棟スタッフがかかわっています。
* 妊産褥婦 妊婦(妊娠中の女性)、産婦(分娩期にある女性)、褥婦(分娩後の影響がまだ認められる女性)の総称
生まれた赤ちゃんへ治療が必要・不必要にかかわらず、日々スタッフ間でカンファレンスを行い、そのご家族にとって必要な支援のありかたを話し合っています。
2.20病棟の取り組み
産後4か月までの、さまざまな不安や疲れを感じているお母さんを対象として、産後ケアを行っています。助産師・看護師が授乳・搾乳(さくにゅう)、オムツ交換、沐浴(もくよく)など、育児に関する指導を行ったり、お母さんが少しでも休めるように支援したりしています。
当センター以外で出産した方も受け入れており、近隣の市町村の産科で出産した方も多く利用しています。また、当センターのNICU(新生児集中治療室)やPICU(小児集中治療室)に入院している赤ちゃんのお母さんの利用もできます。当センターには保健部門が併設されているため、愛知県内の提携市町村の保健センターと連携しながら支援しています。
3.LDRってなに?
陣痛が始まってから産後、身体の状態が落ち着くまでのあいだ使用する部屋です。お母さんは産前産後を同じ部屋で、リラックスして過ごすことができます。赤ちゃんが生まれるときには、ベッドが分娩台に変化します。
4.チームでサポート
妊娠中から産後にかけて、お母さんと赤ちゃんに継続してかかわっています。生活での困り事などは保健師やMSW(医療ソーシャルワーカー)、精神面では心理士、病気をもつ赤ちゃんやご家族にはNICUスタッフなど、さまざまな職種と協力しながら、チーム全体でサポートしています。
当センターに入院中だけではなく、退院後も支援できるよう、地域と連携を取りながら体制を整えています。