病気と共存できる支援「セルフケアをめざした看護」

31病棟

31病棟は、センター唯一の内科の混合病棟です。腎臓(じんぞう)科、感染免疫科、アレルギー科、内分泌代謝科の4診療科から構成されています。日帰り入院から、数か月にわたって入院する患者さんがいます。さまざまな職種や地域と連携を取りながら支援しています。

この記事の内容

1.31病棟について

内科の治療が中心となっているため、注射や点滴、内服による治療を行ったり、食事制限があったり、腹膜透析(ふくまくせき)をする患者さんが多くいます。また、アレルギー症状が出ないか、ごく少量の食べ物を食べて検査をすることもあります。

長い期間の治療が必要となり、お子さん自身やご家族で医療的ケアが必要になることもあります。そのような場合には、不安がなく退院できるように、さまざまな職種や地域の訪問看護ステーション、学校と連携しています。

2.31病棟の取り組み

入院患者さんは乳幼児から学童、青年期までと年齢層も幅広いため、医師をはじめ、多職種と情報を共有し、連携しています。お子さんが検査や治療をスムーズに受けられるように、年齢や成長に合わせたプレパレーション(子どもにわかりやすい説明や配慮)に力を入れ、疾患を持つ子どもの気持ちをくみ取り、一人ひとりの頑張りを支えられるように配慮しています。

プレイルーム
写真1 プレイルーム
プレパレーションツールの例
写真2 プレパレーションツールの例
31 病棟 アレルギー科
日帰り負荷テストのプレパレーション
図 31 病棟 アレルギー科
日帰り負荷テストのプレパレーション

初回入院から成人期移行を見据え、寄り添う看護を実践し、セルフケアができることをめざしています。そして、子どもが成長をできる限り妨げられることなく育っていくために必要な援助を考えて、看護をしています。また、きょうだいへの支援にも力を入れています。

3.お互いの悩みを話せる機会はありますか

IBD(炎症性腸疾患)の患者さんを対象にした調理実習や、腎臓病の患者さんたちが集う会として、「KID!サークル」を企画しています。コロナ禍でまだ小さな会となっていますが、多くの患者さんが集う会としていきます。会では、病気についての勉強会や患者さん・ご家族同士のトークができるように設定しています。

また、患者さんのきょうだいにも気持ちを話したり、きょうだいが病院でどのように過ごしているか理解したりする機会として、「きょうだい支援の会」を行っています。多職種と連携して、セルフケアができるように支援しています。

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